Salesforce(セールスフォース)は、セールスフォース・ドットコム社が提供する企業と顧客をつなぐ統合CRMプラットフォームです。
本記事では、Salesforceの基本知識から、どのようなところがすごいのか、具体的に何ができるのかを解説します。
株式会社メンバーズ サースプラスカンパニーでは、Salesforceを中心としたSalesforce・SaaS活用の内製化・伴走支援サービスを提供しています。
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Salesforce(セールスフォース)とは?
Salesforce(セールスフォース)は、セールスフォース・ドットコム社が提供する世界No.1の顧客管理ツールです。Salesforceは、マーケティング、セールス、コマース、サービス、ITの各チームがどこからでも一体となって仕事ができるように支援し、顧客一人ひとりの情報を一元的に共有できる統合CRM(Customer Relationship Management)プラットフォームです。
営業支援にはMA、SFA、CRMの3つのツールがあり、それぞれ以下の目的があります。これらは元々別々の概念をもとに作成されたツールですが、現在ではそれぞれの機能に重複が見られます。
ツール名 | 概要 | Salesforceのサービス |
MA | マーケティングオートメーションの略称。マーケティング活動を効率化できる。 | Marketing Cloud・Pardot |
SFA | セールス・フォース・オートメーションの略称。日本語では営業支援システムと呼びます。営業業務の中でも商談の管理が得意です。 | Sales Cloud |
CRM | カスタマー・リレーションシップ・マネジメントの略称。自社と顧客の関係性を主軸とした顧客情報管理が得意。 | Service Cloud |
世界No.1のシェア率を誇るSalesforce
2021年にIDC社が発表した『Worldwide Semiannual Software Tracker』によると、Salesforceは19.5%のシェアを誇り、世界No.1のシェア率です。
出典:『Worldwide Semiannual Software Tracker』(IDC社)
Salesforceは、世界No.1のCRMプロバイダーであるだけでなく、北米、西ヨーロッパ、ラテンアメリカ、アジア太平洋地域(日本を含む)でもCRMの市場シェア第1位となっています。
最も革新的な企業第1位に選ばれるセールスフォース・ドットコム社
セールスフォース・ドットコム(英: salesforce.com, Inc.) は、米国カリフォルニア州に本社を置く会社です。最近では、2022年の1月12日から二階堂ふみを新たに起用したテレビCM「次の世界へ。 つながる」篇を放送しているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
1999年3月にマーク・ベニオフによって設立された会社です。米フォーブス誌の「世界で最も革新的な企業」ランキングでは、2014年まで4年連続で第1位に選ばれています。
以下にセールスフォース・ドットコムの基本情報をまとめました。
社名 | 株式会社セールスフォース・ジャパンSalesforce Japan Co.,Ltd. |
電話番号 | 03-4222-1000 |
メールアドレス | japan@salesforce.com |
設立 | 2000年4月 |
資本金 | 4億円 |
代表者 | 代表取締役会長 兼 社長 小出 伸一 |
本社概要 | 米国セールスフォースSalesforce, Inc. 所在地:サンフランシスコ 代表者:会長 兼 共同CEO マーク ・ ベニオフ、共同CEO ブレット・テイラー |
Salesforceは何がすごいの?
ここからはSalesforceって実際のところ何がすごいのかを解説します。
すごいポイント1:ひとつのプラットフォームで営業業務全てが完結
Sslesforceの製品は、ひとつのプラットフォームで作られています。つまり、マーケティング、営業、カスタマーサクセスなどの活動をひとつのプラットフォームで管理できるということです。
例えば、Salesforceを営業チームだけが導入したとします。そして営業成績が向上したら、後からマーケティングチームやカスタマーサクセスチームに拡張することもできるのがすごいところです。
多くの企業では、チームや部署をまたいだ連携に課題を感じているため、ストレスなく顧客管理・営業支援を行うことができるSalesforceはすごいし、痒い所に手が届くサービスだと言えるでしょう。
すごいポイント2:積極的な開発投資とM&A
Salesforceは常にバージョンアップを続けています。大きなバージョンアップは、年に3回行われます。Winterが10月、Springが2月、Summerが6月となっています。
積極的な開発投資を行なっているため、AIを用いた売り上げ管理予測機能がリリースされました。他にも、IdeaExchangeと呼ばれる新製品の機能強化をユーザーが提案する機能もあります。多くの支持者を集めた提案は、Salesforceの今後の開発スコープに入っているかを知ることができ、ユーザーとSalesforceがいい製品にするためにどのような機能が必要かを検討し、開発する仕組みができています。
それだけでなく、Salesforceに足りていない機能は積極的にM&Aを行なっています。最近では、Tableauの買収やSlackの買収が話題になりました。
すごいポイント3:成功事例とノウハウが豊富
Salesforceにある多くの成功事例とノウハウが他のCRM製品との差別化ポイントであり、すごいところの一つです。CRMは顧客との関係を記録する製品ですが、業界や企業規模によって導入の仕方が異なります。
お客様事例に掲載されているものだけでも、以下の業種があります。
- 製造
- 小売・消費財・食品
- 金融・保険
- ビジネスサービス
- メディア・コミュニケーションズ
- ヘルスケア・ライフサイエンス
- 公共機関
- 建設・不動産
- 教育
- 自動車
- 旅行・交通・運輸サービス
- 非営利団体
- IT・ソフトウェアサービス
もちろん、お客様事例に掲載されていない導入事例も数多く存在するので、Salesforceの導入を検討した時に、自社と近いビジネスの導入事例があることも多く、導入した結果どのような効果があるのかを想像しやすいのもすごいポイントの一つです。
Salesforceの代表的なすごい5つのサービス
ここからは、Salesforceの代表的な5つのサービスについて解説します。
- Marketing Cloud
- Account Engagement(旧Pardot)
- Sales Cloud
- Service Cloud
- CRM Analytics(旧Tableau CRM)
ひとつずつ解説します。
Marketing Cloud
Marketing Cloudは、マーケティング活動に必要な顧客データや情報を一元管理し、顧客ひとりひとりに最適な人間味のあるマーケティング活動を行うためのBtoC向けのMAツールです。
後述するもうひとつのMAであるAccount Engagement(旧Pardot)との違いは、商談型ビジネスか集客型ビジネスかということです。
Marketing Cloudは、コンビニエンスストアやアパレル企業などの集客型ビジネスで最大限の効果を発揮します。数万〜数百万という膨大な顧客ひとりひとりを相手に、店舗やWebサイトに訪問してもらってサービスを購入してもらうビジネスにMarketing Cloudはおすすめです。
Account Engagement(旧Pardot)
Account Engagement(旧Pardot)は、リードである見込み顧客の行動を可視化・分析し、ナーチャリングから営業への提供までを効率化するBtoB向けMAツールです。
Account Engagementには、「Pardot Einstein(パードットアインシュタイン)」という人工知能が搭載されているので、見込み顧客への対応優先度をつけて効果的に営業することができます。営業担当者が提案を行いながら、購買プロセスを進める商談型ビジネスで効果を発揮します。
Sales Cloud
Sales Cloudは見込み顧客の情報や営業活動、与実管理が行えるSFAツールです。リードから商談、売上予測など一連の営業活動の効率化をはかり、成約率向上をサポートします。
Sales CloudはAIが組み込まれており、営業部門や営業マネージャーは、購入確率の高い顧客の案件や、売上予測などを把握することができるため、無駄な営業活動が削減できるようになります。
売り上げ予測については、以下のYoutube動画で使い方を解説しているので、興味のある方はご覧ください。
Service Cloud
Service Cloudは、顧客に応じたカスタマーケアの実現を支援することを目的としたCRMツールです。サポートコストの削減、顧客の維持、エージェントの生産性、問題解決のスピードといったカスタマーサポートで抱える課題を解決することができます。
取引先やナレッジなどを一画面で確認できるLightning Service Consoleや、サービスに対する社内の知見やナレッジを蓄積・検索できるナレッジベースなど、カスタマーサポートを支援する機能が豊富にあり、企業満足度の向上やカスタマーサポートのコスト削減を目指す企業におすすめのサービスです。
CRM Analytics(旧Tableau CRM)
CRM Analytics (旧称 Tableau CRM) は、AIを搭載した分析プラットフォームで、Salesforce上にあるデータを自動で分析・予測することができます。
CRM Analytics (旧称 Tableau CRM) を利用することで、自社に蓄積された膨大なデータを希望の形式で表示・分析することができます。エクセルなどのツールを用いてデータ分析を行うと、四半期ごとなどにデータを再分析する必要があります。しかし、CRM Analytics を利用すれば、データ更新のタイミングをスケジューリング出来るため「データの差し替え」にかかる手間を省くことができます。
また、Salesforceのレポートやダッシュボードでは蓄積するデータを編集するのが難しいという課題を抱えています。その課題を解決するのがCRM Analyticsです。「クラウドデータ管理」「分析データの自動更新」「分析結果の一覧表示」「ワンクリックのドリルダウン(動的分析)」などの機能が備わっており、分析業務を最適化することができます。
Salesforceでできること
ここからはSalesforceでできることを解説します。
できること1:顧客管理(CRM)
Salesforceでは、顧客の会社情報や顧客の電話番号などの個人情報だけでなく、顧客とのやり取りも管理することができます。カスタムオブジェクトやカスタム項目を作成して、オリジナルの管理項目を作成することも可能です。
できること2:ビジネスモデルに合わせた高い拡張性のある開発
Salesforceでは、必要に応じてApp Exchangeと呼ばれるアプリケーションを導入したり、自社で開発したりすることができます。Salesforceの標準機能だけでは実現できないことは、アプリ開発を行えば実現可能となります。
以下に代表的なApp Exchangeをまとめました。
機能 | AppExchange名 |
名刺管理 | SmartVisca(スマートビスカ) SansanEvernote Teams |
契約管理 | oproarts Connector クラウドサイン Salesforce版DocuSign eSignature for Salesforce |
勤怠管理 | TeamSpirit mitoco Work JICONAX |
グループウェア | mitoco Argus |
地図 | カスタマーコンパス UPWARD AGENT |
Excelライクな編集 | MashmatrixRaySheet |
帳票 | Fleekform ReportsConnect |
できること3:レポートやダッシュボードによる正確な情報分析
営業活動で蓄積されたデータをもとに、レポートやダッシュボードで情報を可視化することができます。経営層がチェックする日報のダッシュボードを作成したり、営業成績が一眼でわかるダッシュボードを作成したり、今後の売り上げ予測を可視化したり、目的に応じて様々な情報を抽出することができます。
できること4:顧客の満足度をアップさせる仕組み
Salesforceは、どこにいても携帯やPCがあれば顧客情報にアクセスすることができます。そのため、営業担当者が不在の場合でも、顧客の問い合わせにスムーズに対応することができます。
また、FAQを作成すれば、顧客が自分で問題を解決することができるようになります。商品やサービスを購入したら終わりではなく、購入した後も顧客との関係を続けることができるサポート力によって、結果的に顧客満足度を向上させます。
Salesforceを導入・活用して売り上げを最大化しよう
Salesforceは、世界No.1のシェア率を誇るSFA/CRMです。ひとつのプラットフォームで営業業務全てが完結するので、部署間の連携がスムーズになり、売り上げを最大化するサポートをするでしょう。
とはいえ、Salesforceを導入したら全ての問題が解決できるわけではありません。Salesforceを効果的に活用するためには、事前の検討が欠かせません。
もし、Salesforceを導入しようと考えていて、どのような効果・業務改善ができるか知りたい場合は、Salesforceのパートナー企業であるサースプラスカンパニーにご相談ください。予算や現状の課題から、最適な提案をさせていただきます。その上で、導入するかどうか、導入するならどのように進めていくかを決めていきましょう。
株式会社メンバーズ サースプラスカンパニーでは、Salesforceを中心としたSalesforce・SaaS活用の内製化・伴走支援サービスを提供しています。
SaaS活用を通じて企業のDX推進を進めたいと考えている方は、ぜひ一度お問合せください。